φ=192mm h=179mm

OP/13:00〜CL/19:00 最終日17:00まで 会期中無休

谷 穹

[ 陶 ]

From the gallery


ギャラリーより

ある美術館の展覧会で「あれ!何か新しい感覚の壺がある。」
それは4年前、先生の作品との出会いでした。
楽空間にお呼びしたい!。信楽からお越しくださいます。
タイトルは「口」甲骨文字でーサイーと読むそうです。
意味は「祝詞を収める箱」
「室町期の楽の壷は社に奉納されるためにあった」と考えておられる先生。
神に捧げるため無欲で創られたたものを紐解き創られた先生の作品は、日本人の美意識をつなぎ今を生きているのではないでしょうか。むずかしいー。
皆様のご感想をぜひお聞かせくださいませ。

小西いく子

From the artist


作家より

日本においてやきものは哲学と同様の役割を持っている
内側に向いた美意識は時間を持たず
やきものを通じてアップロードされている
コードを入手出来た時やきものは言語を持たないよみものと化す
やきものを産地名で言い表した途端バイアスがかかり
つい窯の形状や表面的な自然釉などに気をとられがちになる
しかし本来、産地名は意識や考え方を指すものであろう
それを読み解く中で素材を選択する順番がくる
性質を読み違えてしまうと過去に縛られ続け
水準を越えることには繋がらない
私はまず方向性を変えた
「信楽」は民具でもなければ献上されるものでもない ”奉納”の感覚をもった特異なやきものだったと考える 要するに”意識が人に向いていない点”が重要である 意識が人に向いてつくられるようになって以降500年間 「信楽」の技術は読み解かれなかった その技術はある水準を越えるためにある と技術そのものが私に語りかける
水準を越えた時やきものは空間を蓄え時間を超える ゆえに それらはここにあってここにはない 現今「信楽」は音のない音楽のようでありたい

                         谷 穹

Biography


作家略歴
1977 滋賀県生まれ
2012 単室式穴窯 築窯
2024 「白と黒のシャープネス」/セイコーハウス銀座ホール(東京)
2021 「No Man’s Land-陶芸の未来、未だ見ぬ地平の先-」/兵庫陶芸美術館 (兵庫)
「第15回パラミタ陶芸大賞展」/パラミタミュージアム(三重)
2020 「健在する日本の陶芸 ─不如意の先へ─」/益子陶芸美術館(栃木)
2017 「泥仲間」/中ハシ克シゲ×谷穹/ギャラリーあしやシューレ(兵庫)
2015 「LAND e SCAPE」/ギャラリーパルク(京都)
「これからの、未来の途中ー美術・工芸・デザインの新鋭11人展」 /京都工芸繊維大学美術工芸資料館(京都)
「ロロ一ロロ」/京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都)
パブリックコレクション ポートランド美術館(U.S.A)・兵庫陶芸美術館 (兵庫)